大学の同窓会を3月にとの連絡が来た。もう20年近くの歳月が流れたんだと、そうそう今年は厄年。今日は日帰り人間ドックに行ってきた。まあ40過ぎれば、どこか悪いところも出てくるよなあと思いながらも自覚症状もあったから不安の中。
胃カメラも6年ぶりに飲んだ。超音波検査で、看護師さんに優しい声でお腹撫でられるのはちとドキドキした。
診断結果は特に異常なし。胸の痛み、かすみ目が酷いと告げたが特にドックのメニューからは体脂肪くらい。視力検査では今日は調子よく、1.5まで見えてしまった(; ̄ー ̄A アセアセ・・・胃カメラは飲むよりも結果が心配だったが、至って健康そのもの胃で、『綺麗な胃ですね。』とお墨付き。
カメラは前回の苦しさからするとずっと楽だったが、先生が胃カメラ入れながら質問するが、当然ながら咥えていてしゃべれない。しかし、俺は律儀に話したけど、ほとんど言葉になってない。普通、胃カメラ咥えたやつに話するかあ~。
ドックの検診と検診の間では、休憩時間もあるから読書に勤しむ。
『甲子園への遺言』を完読した。
長嶋茂雄氏の『野球は人生そのものだ。』といわんばかりに、この高畠導宏氏も伝説の打撃コーチと言われる所以が明らかに。
高畠氏の指導の究極は人間心理学、メンタルトレーニングに結びつけている点だ。ただ野球技術を教えるのはコーチではないと奥の深いところ。人として生き方を選手に教えている。30年のコーチ人生の教訓は、『コーチの仕事はほめること』ともあった。
特に欠点を指摘するのは誰でも出来る。また意外な点は、欠点を直すのは無駄、無理ともあった。長所、いい点を伸ばすに心掛けるというところにポイントがあるようだ。
事実、コーチ時代に育て上げた選手は数多く、また才能を開眼させるまでに独自の練習方法を取り入れてとことん教え込む。ロッテの西村選手をスイッチヒッターにしたこと。あの10・19。近鉄がダブルヘッダーでロッテ高沢に、同点弾を浴びて阿波野がひざまずくシーンを思い出すが、高畠コーチの存在があったんだと気付く。
高畠流のコーチ学は、それが『言葉の大切さ』、『人間心理』に繋がっているとも説く。
個性豊かな人間、一人一人違った指導。その選手にあったマンツーマン指導が出来るコーチであるからこそ、長年多くの選手に慕われてきた伝説のコーチ。そして短かった教師生活でも、生徒の長所を見抜く力に優れ、また指導にインパクトがあり、生徒にも受け入れられた訳であると・・・・・・。言葉の偉大さ、相手の心を掴む情熱、そして「気力」、精神力。最期まであきらめない心。
入院して5ヶ月で死去。余命を宣告されながらも、野球への情熱は忘れずに本当に寸前まで、気力を落とさず、頑張って生きてきた人なんだとあらためて感動した。
高畠氏の好きな言葉に『覚悟に勝る決断なし』
実践して生きてきた高畠氏だからこそ奥の深い言葉に聞こえる。
メモを取りたい、感銘受けた言葉を並べてみると
『才能とは逃げ出さないこと』
『平凡のくり返しが非凡になる』
単なる精神論だけでなく、原点は南海時代に学んだシンキングベースボール。野村、ブレイザーの影響が大きく確固たる野球理論を持ち合わせていたからこそ奥の深い指導、相手の才能を見出し伸ばすコーチングに繋がるのかと感心。究極が学校の先生を選んだというのが、自然の流れであるとも思えてきた。
息子にこの本を読ませよう。野球の勉強にもなるし、人生の教訓にもなる。
ああ、それから、学校の先生にも。俺も少し片棒を担いでいるので、読んでよかった。
それと、定年を待つばかりで仕事もせずにのほほんと過ごしてる給料泥棒の上司にも読んでもらいたい。高畠氏の爪の垢でも煎じて飲ませたい上司が一杯いる。(;¬_¬) ジロッ
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